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「おはよおございまあす」
「おは、ょ」
遅刻しているというのにニッコリ笑って堂々と生徒会室に入っていくミハルくんに続いて、僕もぺこっと頭を下げながら挨拶をする。
「おはようじゃねェ!後20分足らずで迎え行かなきゃならねぇだろ」
早速怒るリュウガ。
「ああ、遅かったですね2人とも」
笑顔が真っ黒な副会長。
「「あ〜!2人ともおはよ〜!」」
明るくて可愛いそーくん、りーくん。
んん?
リュウガの言う"迎えいかきゃならねぇ"ってなんの事だろう。
誰を、何処に、どうして。聞きたいことはこの3つ。
多分絶対遅刻しないでって言うのはその事を伝える為だったんだ。恐らくその事が分かったんだろうミハルくんとこっそり顔を合わせ苦笑い。
「いいです。結局1番私が適任ですし私が行きますから会長は2人に説明をお願いします」
涼しい顔でこちらを睨む副会長。ビクッと肩を揺らしミハルくんの後ろに隠れる。
「かお、怖…」
「ほらほらフウマくん顔怖いよお。ハルちゃんが怖がってるでしょ〜」
長い手を伸ばして僕の頭をぽんと撫でてくれるミハルくん。
「いいですか。お2人が遅刻なんてしなければ私もこんな顔してないんですよ?つまり自業自得です」
腰に手を当ていかにもお説教のポーズをする副会長の周りを楽しそうにりーくんとそーくんが駆け回る。
「ふぅくんったらお母さんみたい〜」
「子供の方が大きいけどね〜」
「「おもしろ〜い」」
くすくすと笑うりーくんとそーくんを見て副会長の眉間のシワがぐっと濃くなった気がした。そんな副会長を見てミハルくんがやばい、と呟く。
「双子〜〜〜〜〜〜ッ」
そーくんとりーくんはピタッと動きを止めて僕達の方へ駆け寄ってくる。
そんな2人が可愛くて腕をばっと広げると2人はそこに飛び込んできてくれた。
ぎゅっと固まった僕達目掛けて凄い形相でこちらに向かってくる副会長。
するとずっとブツブツなにやら言いながら資料らしきものを見ていたリュウガが空気を読まずにいきなり発言する。
「おいフウマ。時間だぞ、喋ってないで早く行け」
隣でミハルくんがぶっと吹き出す。
りーくんとそーくんは終わったね、死んだね、と物騒なことをこしょこしょと話してる。
副会長は……。
誰か副会長の顔にモザイクをお願いします。
「……バ会長?」
「なんだ?…って、お前転̀校̀生̀迎えに行くって言うのにその顔はないだろ」
その後、廊下に連れていかれたリュウガがどうなったかはとても僕の口からは言えません。
「ていうかかいちょー」
「さっきさー」
「「転校生って言ったよね?」」
目をキラキラ輝かせるりーくんとそーくんにほわわってなる。
「言っ、てた」
「そおだね。で、そのリュウくんは?」
「さあねー、」
「廊下にでもー、」
「「転がってるんじゃない?」」
「ほっと、こ」
「ハルちゃんってリュウくんにはたまに冷たいよね〜」
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