ジンベエザメ

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 この様に尾藤と付き合い出してから活動的になり例年より比較的明るい春を迎えた俺は、尾藤の計らいにより3月最終土曜日の夜勤帰りに草木も眠る丑三つ時から二十四時間営業の居酒屋Rにおいて同じ職場の二人の若い男性正社員と一人の若い男性派遣社員と一人の若い女性派遣社員と、そして尾藤とで飲み会をやる事になった。  その宴席となった座敷は、個室になっていて円柱形や円錐形の照明がパカパカと点き、それらが地層を切断した様な漆喰の壁を淡く照らし、全体に薄暗い黄土色や土器色で染まった、その中へ最初に飲み会主催者で年長の尾藤が大手を振って入って行って上座に座り、続いて尾藤の相棒で二番目に年長の俺がいそいそと入って行って尾藤の横の席に座り、続いて二人の若い男性正社員が仲良く入って来て尾藤と俺の向かいの席に座り、続いて若い男性派遣社員が末席を汚す事になりましたと遜る様に入って来て下座に座り、最後に若い女性派遣社員が愛想を振り撒きながら入って来て残りの席に座り、偶然にも俺はその若い女性派遣社員の隣の席になった。  彼女はボディラインにぴたりと沿うニットセーターを着ていて胸の膨らみが強調されていたのでおっぱいフェチの俺は彼女に興味がわいて酔が進むに連れて自然と彼女と馴れ親しむ様になり、彼女が聡美という名で24歳で独身で彼氏募集中である事を知り、大いに高揚するのだった。
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