IF 鈴音が兄弟たちと同じ高校だったら

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そこまで聞いて、やっと鈴音は思い出した。 夏休みが始まる前、転校手続きのために学校に来た鈴音を、飛んで来たボールから守ってくれたイケメン男子。 あの人は確か、 「……生徒会長」 そして教頭から紹介された名前は、 「来生春一」 その名前を呟いたとたん、 「キャーァアアア」 甲高い嬌声があがった。 なんだなんだと声のした方を振り返ると、ドアのところにひとりの男子生徒が立っている。 それは、 「生徒会長よ!」 「会長が来たわ」 「なんだって会長が一年教室に?」 ざわめきの中、生徒会長は手近な生徒に手招きすると、 「雨山鈴音さんを呼んでくれるかな?」
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