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「美月も何か注文する?」
聞けない質問の代わりに当たり障りのないことを聞くと、美月はメニューを見ながら返事をした。
「焼酎おかわり。それと唐揚げ…」
「まだ食べる気か!?」
「じゃあラーメンで…」
「じゃあの意味が分からんわ」
「えー?シメはラーメンでしょー?あ、やっぱり鯛茶漬けー!」
いつものように笑う美月に、内心ほっとしながら笑みを返す。
あの時の告白は、どういう意味だったの?
本当は、私をどう思っているの?
ずっと聞きたいと思いながら、ずっと聞けないでいる。
これらを聞いた時、私達はどうなるのだろう。友人でいられなくなってしまうのだろうか?もう私の隣で笑ってはくれなくなるのだろうか?
一番大切な友人を失わないために、私は今日も気付かないフリをする。
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