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「可愛い後輩のたのみだからな。けど、さっさと終わらせて帰るよ。」
「ええー!そんな事言わないで下さいよ。嫁さんが先輩に会えるの楽しみにしてるんすよ。それに、奮発して寿司を頼んでるんですから、食べてって下さいよ。」
「そんなに俺に寿司を食わせたいか?」
「当たり前っすよ。」
「だったらさあ、手土産用の寿司を頼むよ。2人分でな。それなら喜んでたべるよ。帰ってからだけどな。」
「えっ?いいっすけど、あっ着きましたよ。ここが新居です。どうです?いいでしょ?」
「あーあ、まだまだ散らかってるなぁ、こりゃ頑張ってやんなくちゃだ。」
和也は軽トラを降りながら作業着を腕捲りした。
「早く終わらせて帰んないとな。沙也加、
寿司好きだから早く食べさせてやりたいな。」
「先輩の彼女さんですか?」
「そうだよ。いろいろとね、可愛いくてさ。ちゃんと言ってあげないとな、今のままでいいんだよって。
ずっと言い続けてたら沙也加はきっと変われる。」
「先輩、何のことっすか?俺、寿司屋に電話してきますね。」
「おお、頼むわ。よっしゃやるぞー!」
沙也加、愛してるよ。
和也は心のなかで呟いた。
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