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「カーズ。」
携帯から聞こえてくる咎める声音を聞き流しながら
兵動はバーボンをロックグラスに注ぎ入れた。
「処分は甘んじて受けます。」
氷を放り込み グッと煽るように飲むと
胃がカッと熱くなる。
報告を怠り 組対とはいえ アジトに人を入れた。
職務違反を問われても仕方がない。
「何もそんな事言ってないでしょ。」
司さんは珍しくため息を吐きながらそう言った。
「蛍ちゃん。大丈夫だったの?」
「大丈夫です。最初 かなりパニックを起こして
過呼吸になったんで・・。」
唇を合わせ 口を開けさせ 息を吹き込んだ。
何の躊躇もなく。
それだけじゃない。
口移しで水を飲ませ 目を開けた蛍に・・。
「・・処置をして 様子を見て 帰しました。」
ふーん。。と含みを持った返事が返ってくる。
相手にせず バーボンを足し グラスを持って
ソファーにどかっと座り込んだ。
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