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体フリーズ☆彡
長くまっすぐなおろし髪に、胴には赤のプロテクター、左脇に赤いヘッドギアを抱えたその女性は、照彦の前に立つと
「本日は、ご多忙のところ、拙者の応援に馳せ参じ下さり、誠にかたじけない」
と腰を深く曲げて頭をさげた。
虚を突かれた照彦は、体の動きがすべてフリーズした。
点となった目で、まじまじと相手を見つめる。
「いかがなされた?」
「・・・え、あれ、し、東雲・・・さん?」
照彦の言葉に、相手は目を丸くした。
「当然でござろう。他に、誰がいると申すか?」
照彦は、言葉を失った。体もやはり、硬直したまま。
「いかがなされた? 幽霊でも見たような顔つきで。まだ昼間でござるぞ」
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