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全て聞き終わると、急に立ち上がり隣に移動してきた
紗栄子「ごめんね。架純が大変なこと抱えてたの気づいてあげられなくて」
泣きそうな顔で抱きしめてくれた
架純「ううん。なんで紗栄子が謝るの?何も言えなかったのは私だし」
私も泣きそうになってしまう
紗栄子「頑張ったね」
それだけ言うと、しばらくそのままでいてくれた
少し落ちつくと、ゆっくり立ち上がり自分の席に戻った
紗栄子「ところで、理一くんへの気持ちに変化はあったの?」
さっきとは違う興味津々の顔で聞いてくる
架純「切り替え早っ…」
そっちの方がメインで聞きたいらしい
でも、そういう紗栄子の性格が嫌いじゃないんだよね
なんでもポジティブに考えられて羨ましいとさえ思う
紗栄子「だって、気になるじゃん」
なんか目がキラキラしてるし…
架純「確かに理一には助けてもらって感謝してるけど、付き合うのは絶対にない」
何があっても意思は固いのだ
紗栄子「え~。私はいいと思うけどなぁ…。じゃあ次の相手でもいるの?」
架純「それは…いないけど…」
考えてみれば、理一と別れてから彼氏がいなかった時なんてなかった
別れてもすぐに誰かと付き合ってたから、こんなに間が空いたの始めてかもしれない
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