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   すきとおるコップで  蛇口から流れる水をうけとめる  小さな小さな夜のことだ  少し肌寒い夜のことだ  コップの縁に  くちびるをそっとあてがい  のどにながしこむ  なんだか聖なる行為のようだ  ぱきり  脊髄を  水が通ってゆく  魚のように  あばら骨を踊り  雲のように  はらわたをゆすり  樹枝のように  血管を這いずり  しずかに  かしずく  キスをしたんだ  きっと  独り夜の手の甲に
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