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依存したかった。
片時も離れたくなかった。
他の人と喋って欲しくなかった。
私だけのものにしたかった。
彼が最期に見たのは
私だと嬉しいな。
でも、怒りに狂った私は
あんまり見て欲しくない
冷たくなってしまった彼の手に触れる。
「これで、もう離れなくて済むよ」
頬に手をあてた。
彼は私がこうするといつも髪を梳いてくれた
頬に当てても動かない手を見て唐突に
正気に戻った。
殺してしまったら、
もう何も出来ないじゃないか、
手を繋ぐことも2人で出かけることも
抱き合うことすら出来なくなるじゃないか。
息が詰まる。
確かに私だけしか見て欲しくなかった
誰の目にも触れさせたくなくて殺した。
でも、殺す以外にも方法はあったんじゃないのか?
「……あっ、、……あ、……………」
涙が溢れる。
自分は何をしたかった?
ひどい嫉妬にかられ、狂って
愛しい人を殺したかったのか??
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