第三話:限界を超えたもの。

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「私はね、音楽が好きなの。音楽のみを愛していると言っていいわ。 だから、どんなことがあっても、音楽のみを愛すの。 それで、エルフィンマスターの責任が果たせるのなら、こんなに嬉しいことはないわ。」 ルナ・・ 嘘だ、こんなの嘘だ・・ 自分の気持ちに嘘をついているのはわかっている。 でも、でも、 私もルナが好きって言ってしまったら・・ そんなこと、言ってどうなるの? 私を救ってくれたルナだから、 大好きなルナだから、 私はルナの重荷にはなりたくない。 私の命は、人間の寿命そのものだ。 だから、ルナのそれよりもずっと早くに尽きる。 その時に、ルナに辛い思いはさせたくはない。 「・・ツキカはそれでいいの?」 「・・もちろんよ。」 こんなの嘘、 こんなのは嘘だ。 でも、ルナ、お願い。 解って・・ 「・・ウソつき・・ ・・跳ねっ返りのウソつき・・ 素直に言ってよ。」 ルナは泣きそうな顔をしてそう言った。  エルフィンたちが、ルナが、どんな思いで今までのマスターと別れてきたのか、今になって少しだけ解った気がする。
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