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「私はね、音楽が好きなの。音楽のみを愛していると言っていいわ。
だから、どんなことがあっても、音楽のみを愛すの。
それで、エルフィンマスターの責任が果たせるのなら、こんなに嬉しいことはないわ。」
ルナ・・
嘘だ、こんなの嘘だ・・
自分の気持ちに嘘をついているのはわかっている。
でも、でも、
私もルナが好きって言ってしまったら・・
そんなこと、言ってどうなるの?
私を救ってくれたルナだから、
大好きなルナだから、
私はルナの重荷にはなりたくない。
私の命は、人間の寿命そのものだ。
だから、ルナのそれよりもずっと早くに尽きる。
その時に、ルナに辛い思いはさせたくはない。
「・・ツキカはそれでいいの?」
「・・もちろんよ。」
こんなの嘘、
こんなのは嘘だ。
でも、ルナ、お願い。
解って・・
「・・ウソつき・・
・・跳ねっ返りのウソつき・・
素直に言ってよ。」
ルナは泣きそうな顔をしてそう言った。
エルフィンたちが、ルナが、どんな思いで今までのマスターと別れてきたのか、今になって少しだけ解った気がする。
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