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「これは、転生前の、記憶か?」
無機質な声に覚えはない。しかし、少女は間違いなく自分に話しかけている。ヴォルトは、自分が今見ている映像は転生前のものだと推測した。
少女は、ふふふ、と笑みを浮かべてから、ヴォルトに言った。
『ただの気まぐれよ』
「はっ……!」
目が覚めるヴォルト。木製の天井が視界に映る。
「今のは……」
上半身を起こすと、腹部に痛みを感じた。それから、自分に何が起きたかを思い出した。
「気が付いたか」
部屋に小太郎の父が入ってきた。
「あなたは、確か」
「小太郎の父親だ」
「そうか」
「横になるといい。あれから何があったか、話そう」
「ああ。頼む」
それからヴォルトは、ブリードたちがコアがあるであろう、祭壇と呼ばれる場所に向かったことを知らされた。
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