第二話

15/20
前へ
/388ページ
次へ
「おい、フランク! 応答しろ!」 「うぃっす。こちらフランク。どうかしたんすか?」 「どうかしたではない! 約束の時間になっても集合場所に来ないから、連絡したんだ!」 シェルからの怒号。それはブリードたちにも聞こえるほどだった。フランクという名前らしい人魚の少年はシェルを耳から離す。 「え。やべ。時間、間違えた」 「さっさと戻ってこい!」 「はい、今すぐ行くっす!」 フランクは人込みを押しのけ、どこかへと去っていった。フランクの背中を見ながらブリードがつぶやく。 「なんだったんだ、あいつ」
/388ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加