第二話

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船乗りの提案を聞き、二人は相談する。ヴォルトがブリードに訊ねた。 「ブリード。お前はどうする?」 「んー。船が出るまで待ちたいけど、騎士がやって来るんじゃなあ。まだ俺たちの誤解が解けているかわからないし、仮に誤解が解けていても、ここに来る騎士にまでその連絡が行き届いているかもわからないからなあ。俺はイチかバチか賭けてみようと思う」 「なら俺も乗ろう。シェルとやらでスピードを上げれば逃げ切れることはわかっている。それに、万が一の時は、操縦はブリードに任せて俺が相手をすればいい」 「決まりだな」 二人の会話を聞いていた船乗りが、「強いんだね、君たち」とつぶやく。 「まあ、その辺の大人には負けないですよ」
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