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「へえ。あれ? あそこにいるの、君たちと一緒にいた子じゃないか?」
船乗りの目線の先を見るため、ブリードとヴォルトが後ろを振り返る。すると、ロゼが村の人たちに話しかけているのが見えた。
ヴォルトが首を傾げる。
「何をしているんだ、あいつは」
「さあ」
不思議がる二人。そこへ若い船乗りとは別の、体格の良い船乗りが歩いてきた。若い船乗りが体格の良い船乗りに、先輩とつぶやく。ブリードたちの話を聞いていたようで、先輩船乗りがブリードとヴォルトに教える。
「例の魔物に会おうと、情報収集をしているんだと。海底洞窟にいるかもしれねえ、とだけ教えたが、何ができるのやら。騎士の訓練生だかなんだか知らねえが、無茶はしないでもらいたいね、まったく」
「……へえ」
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