第二話

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☆ 太陽が沈み始めた頃、ブリードとヴォルトは宿へと戻っていた。宿の外には木製のテーブルと、それを囲むように椅子が、それからベンチが置いてある。椅子に腰かけて話をしている人や、付近でシェルを使い立ち話をしている人がいた。どちらも例の魔物の話題だ。村人たちの困っている様子から、大打撃なことが容易に察することができた。 ブリードは宿の入り口付近で足を止め、彼らをじっと見つめた。そのことに気づいたヴォルトが訊ねる。 「どうした?」 「悪い。やっぱり俺、もう少しここに残るわ」 「何故だ? このままこの村に居続ければ、騎士の連中に捕まってしまうぞ」
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