第三話

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蒼い鱗を持つ魔物が、地を這ってもうスピードで突進してくる。三人は散り散りになって回避した。魔物が壁に衝突する。激突した壁から石の破片が飛び散った。 ダイブするように回避したブリードは、地面を転がりながらも相手を視界に捉えていた。すぐに起き上がると、刀の持ち手に紐でぶら下げたクリマからエネルギーを引き出す。 「食らえ!」 ブリードは刀を二回、横に振るった。すると、刀を振るった際の軌跡が、クリマのエネルギーによって具現化される。飛翔する斬撃は、魔物に向かう。緑色の斬撃が魔物に命中した。ブリードが苦々しく口にする。 「あんまり効いてないな」 「ガアアアアッ!」 叫んですぐ、魔物が尻尾を横に振るう。狙いはブリード。ブリードは刀身で尻尾を受け止めるが、力負けして吹き飛ばされた。吹き飛んだブリードは地面を数回、転がった。
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