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「すみません。役に立ちたくて」
「グルルルル……!」
唸る魔物。魔物とアイリスの目が合う。
「こいつか。コアを持っているのは」
「ガアアアア!」
魔物はアイリスに向けて雄叫びをあげる。アイリスは腰に付けたクリマを確認する。槍は手元にないが、それでも戦うつもりの様子だ。
その場にいた全員が、再び戦闘が始まると思った。しかし、野太い声が全員の注目を集め、止めた。
「そこまでだ!」
と、短髪の男性が、制止する。男性は鎧を着ていて、傍にも鎧を着た人間が二人いた。
「ちっ、騎士団か」
アイリスが舌打ちをすると、魔物は海へ潜っていった。逃走したようだった。アイリスがフランクに指示する。
「逃がしたか。フランク、行くぞ。今すぐこの場を離れる!」
「逃がすか」
騎士二人がアイリスたちの方へ走る。どうやらアイリスとフランクは騎士に追われる身のようだ。
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