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第四話
ブリードたちが騎士団の小隊として行動することになって数日。三人は船内の部屋に荷物を置いていた。コアを持つ海竜は対峙して以来、姿を見せなくなったため、船が出るようになっていた。
話をしていた三人がテーブルに集まる。荷物から地図を取り出し、テーブルの上に広げたロゼがブリードに確認する。
「ブリード。伊賀へ行くには、船で移動した後、森を歩いていくんだよね?」
ロゼは小隊の隊長になってから、敬語をやめていた。以前言っていた通り、少し砕けた口調だ。自分たちはもう赤の他人ではない、ということなのだろう、とブリードは察した。信頼の証と思えば、それは好ましい。ブリードは、地図を指差し、説明する。
ブリードは、地図を指差し、説明する。
「ああ。森にはいくつか獣道があって、正しい道を通らないと、クリマによる魔術で、元来た道に戻されるんだ」
「隠れ里、というだけはあるな」
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