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第六話
普段は人が行き交う街道。そこでは市民を避難場所へと誘導する騎士たちの姿があった。数人の騎士は辺りを警戒しながら、曇る空の下、市民の集団を守るように共に避難場所である建物へと誘導している。
そこへ、奇声にも似た叫び声が届いた。
「殺せー!」
魚人の集団だ。魚人たちは避難をしている市民たちの方へと走り出す。
「くそ。こいつら、いつの間にこれだけの戦力を」
「弱音を吐くな。ここは何としてでも死守するぞ!」
二人の騎士が、剣を構える。魚人の男は槍の切っ先を騎士たちに向ける。それからクリマに念じた上で、槍を投げた。槍は雷を纏い、電光石火の如く速さで飛んでいく。騎士もクリマを使って防御しようとするが、間に合わない。
「があっ!」
吹き飛ばされる二人の騎士。一人は気を失ってしまった。もう一人の騎士が立ち上がろうと腕に力を入れる。が、魚人が目の前まで迫る。
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