第三話

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「伊賀?」 聞き慣れない単語を、ロゼは脳内で反復した。しかし、やはり知らない単語だった。フリージアが説明する。 「隠れ里に住む民族です。里の正確な場所が不明の上、伊賀の人数が少ないこともあり、話を聞くことも困難でして……」 「なるほど。では、その伊賀の人間とやらを探すのが良さそうだな。現状、俺たちだけで海竜を倒すことは難しいからな。人探しか。相当、時間はかかるだろうが」 「そうですね」 ロゼとヴォルトが意気込む中、ブリードが割って入る。 「あのー。すいません。話の腰を折るようで悪いんだけれど」 「どうした?」 「やあ、その伊賀の人間って、俺のことなんだよね」 「ええ!?」 「本当か?」 驚く二人。会話に加わることのなかったアジュガも、目を見開いた。皆、言葉が見つからないのか、ブリードの苦笑いだけが部屋を包む。
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