17人が本棚に入れています
本棚に追加
/98ページ
タチが悪い
私、ミーコ。
聞いて、聞いて!
始めこそ、私を怖がったクセに。
あのインコ達は何?
私の部屋に乱入よ。
先頭に全身が黄色いインコ。
他の2羽を連れて、3羽で天井近くをランデブー飛行よ。
届きやしない。
もちろん私は大人しい猫よ。
あのね、彼女ね。
異常なくらいインコ好きなのよ。
##
インコ達に、「猫の部屋に入ったら駄目!ママの言う事を聞いて!」
と怒鳴っていたわ。
はぁ、ママ?
彼女はインコのママなの?
では私は?
そんな顔を私、してたのね。
「3姉妹は私と養子縁組みしたの」
そんな事。言うのよ。
では私は?って二ャーと鳴いたら
彼女、私の言葉が分かったのね。
「ミーコは居候だよ。だって彼んちの猫なのよ。
ミーコは彼の娘だから、居候。私んちの子じゃないよ」
それ、どう言う理屈?
でも私が年寄りで里親探しは、無理と思ったのね。
「ミーコ、永久指定の居候だよ。
最後まで面倒、見てるね」
だから~⁉⁇
永久指定で、何故まだ居候なの?
私は飼い主の娘よ。
でも、その飼い主は居ないわ。
彼女って変。
飼い主のいない私よ。
なのに、彼んちの猫と、私の事を言うのよ。
睨んでやったわ。
「だってミーコは彼の娘でしょ」
##
駄目だ、これは。
その癖、インコが彼女の娘だし。
私の立場は何?
##
インコ達が飛んで来たわ。
私を怖がリもしない。
天井近くをぐるぐる旋回。
鳴いてるわ。
鳥語は分からないけど。
悪口って、分かるわよ。
『やーい、やーい。バカ猫ー』
分からなくても、そう聞こえるから不思議ね。
『アハハハハ』
笑ってる、嘲笑ってる。
ふふん、その内に彼女も、こき使うから。
それまで私は、ふて寝よ。
インコ達を完全無視よ。
私、昼は寝るの。
よく寝るから猫と言うのよ。
その代り、夜中に餌といって 起こしてやるわ。
彼女。人が好いから夜中の2時・3時でも起きて付き合ってくれるわ。
最初のコメントを投稿しよう!