:: ミーコのひとりごと ::

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:: ミーコのひとりごと ::

まあまあ、また会ったわね! ごきげんは、いかが?私、ミーコよ。 え、私? ウフフ、とうとう天国に来たわ。 私、いい子だから迷わず天国よ。 天寿(てんじゅ)をまっとうしたの。 私、20歳まで生きたわ。 猫がそんなにも生きるか!ですって? ふふん、これも愛の力ね。 毎日、言うのよ。飼い主が。 「ミーコお前は美猫だ、お前はかわいい。長生きしろ」と。 そのくせ私を置いて先に行くなんて、あんまりじゃない? 飼い主、勝手に天国よ。          ##  でもよかった。 飼い主に彼女が居て、預かってくれることになったの。 よかったわー。彼女が居て。 彼女、私を可愛がってくれるの。私、美猫だから。 隣に座ると、(ひざ)の上で()でてくれる。 私、愛されてるわ。 愛されてるのよ。 これも愛の力ね。 所が彼女の家に3羽のインコが居たの。 インコ達が怖がるからと、私、()め出しよ。 飼い主の家はどこも出入り自由だったのに。 まさか、私を捨てるんじゃないでしょうね? 私、この歳で野良は嫌よ。 でも、彼女。最後まで看てくれたわ。 それこそインコが焼きもちを焼くぐらい。 ウフフ、愛されてるの。 私って罪な、お・ん・な。 結局、1年ばかり、彼女の家に居たのかしら。 ウフフ。 私の思い出話は、後で聞かせてあげるわね。
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