高い梢のてっぺんに

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 青く抜けるような空に、すっきりと伸びる大樹。  その遥か梢のてっぺんに、黒っぽい影が丸くかたまって見える。  近づいてみると、  隣家の屋敷内にある樹齢数百年という大木の  空に一番近いあたり、  紺のヤッケ姿が、黙々と何かの作業をしているのが見えた。  命綱は、無し。  ―― オヤジ  見上げたまま、声に出した。  そして、俺は目が覚めた。
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