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波長
長谷川さんとはあれ以来、事ある毎に連絡を取り合うようになっていた。
私に霊感は無かった筈だが、蠢くあれに触れてから感覚が研ぎ澄まされたように思える。もしかすると、また何かと波長が合ってしまったのかもしれない。
ある日、間々井香取神社でお参り後に長谷川さん宅にお邪魔する。
手土産を渡しながら「最近おかしな感覚に捕らわれていて、誰かに見られているような妙な感じがする」と報告。
長谷川さんは何かを見つめるかのようにしながら「う~ん、また何かと波長が合ってしまったようですね…」と苦笑いする。
ああ、何て事だ!好まざるもの!?
また目を付けられてしまうなんて…。
どう対処すれば良いのか伺うと、まだはっきり分からないので、もし見られている感覚がしたら、その時私に対して強く心の中で念じて知らせてください。
それを受けたら秋坂さんの感じる波長に同調しますから。
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