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赤羽台団地の住人はまだ眠っているだろう。
ここの団地には沢山の小さい子供や小学生が住んでいる。いつも賑やかだが、今は静かな時間帯だった。
両親には早く出ると伝えていた。まだ母には、バイト先を変えたことを言っていない。
巨大な何棟も並ぶ団地群の中、一台のベンツが私の住まいの団地の前に停まっている。運転席には山下さん、後部座席には村井君がいる。
私の姿を見つけると山下さんがサッとドアから降りた。
「おはようございます」
後部座席のドアを開けてくれた。
「おはようございます」
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