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「おかえり、夏子。今日は遅かったのね、ご苦労様」
玄関のドアを開けると母は優しい声で迎えてくれた。母はキッチンで夕食のコロッケを盛りつけていた。父は残業で帰りは遅いだろう。
目の前はダイニングキッチン。五畳の部屋には丸い座卓が置かれていた。この部屋の奥には六畳の部屋がふたつ。ダイニングキッチンの左奥にはドアがあり、その向こうにトイレとお風呂がある。
今日、頸になったこと。村井家でバイトをすることになったこと。これらを言うのは疲れすぎて明日にしようと、決めた。今日は色んなことがありすぎて、疲れた。
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