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「あ、木のお祀りするの? だったら暖かい祠を建ててあげてね」
「え? どうして知ってるの?」
「オジさんに聞いた。新しい家が出来たら布団と絨毯作る約束したんだ。何色にしようかな〜」
「オジさん?」
それから小さいオジさんは剛の前に現れなくなった。
祠は伐採した木から作られ、すきま風が入らないようしっかりと組み立てられた。
祠の中には剛の編んだ絨毯が敷かれ、赤青黄の3色の小さなブランケットが納められた。
体調を崩したり怪我をしていた職員も職場復帰し、父親の務める老人ホームは平穏を取り戻したのだった。
勿論剛は課題の『よそ行きニット』で『優』の成績をもらったのは言うまでもない。
〈終〉
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