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1.最悪な日
私にとって英二という存在は大きくて頼れる存在で
いつも仲良く過ごしているのでした。
仲良く過ごしていても英二は御曹司なのでいつ誰かの
元へ行くのかもわかりません。
英二とは婚約してても私は安心出来ずにいます。
御曹司といえば、モテる要素の1つなのでどうしても
心配で仕方ありません。
この心配はどうすればいいのかなって考えているけれど、
私にはどうする事も出来ないというのが事実です。
私には私しか出来ない事をするしかないので頑張って尽くすだけです。
そんな私は英二の元へ居るのですけれど、英二とお話しようとしても
英二はお話してくれる気配がありません。
そこで私は英二に声をかける事に致します。
「英二、お話しましょ」
「………………」
「英二、聞こえてる?」
「………………」
英二に声をかけても反応がございません。
こっそりと私は英二に近づくと英二は何かをしているようです。
覗いてみると…………。
英二はなんとエッチな動画を見ているので私はびっくりします。
私という存在がいるのに……エッチな動画を見ているなんて最低です。
私は英二に再度、声をかけると英二はやっと私に気が付いて振り向いて
くれました。
「瑠衣じゃないか、どうした?」
「どうしたじゃないよ、何しているの?」
「動画を見ていたんだ」
「へぇ~、そうなんだ」
「瑠衣も見るか?」
「ううん、見なくていいよ」
「そうか」
「私よりエッチな動画を見ている方が楽しいのよね」
「どうしてそれを…………」
「こっそりと覗いてね」
「悪い趣味だな」
「よくそんな事が言えるね」
「なんだよ」
「私と婚約しているのにそういう事をするなんてね」
「別にいいだろっ、趣味なんだしな」
「あっそ、じゃあさ、私の事を抱いてSEXすればいいじゃないの」
「SEXか」
「そうそう、私とSEXすれば気持ちよくなれるかもよ」
「ごめん、瑠衣とはSEX出来ない」
「どうしてよ」
「なんとなくだ」
「そうですか」
私は英二の事を心底嫌いになりそうでどうしようもありませんでした。
いっその事、婚約破棄する方がいいかもしれません。
婚約破棄すれば、この気持ちがスッキリするかもしれないし、気が晴れて
何事もなかったかのようになるかもしれません。
「英二、婚約破棄するね」
「はぁっ!?」
「私より二次元の方が良さそうな感じがするし、婚約破棄するね」
「勝手にしろっ!」
「そうさせてもらうね」
「………………」
英二は黙っていますが、私は婚約破棄が成立したと思うのでそのままでいようと思います。
私は英二の傍から離れて何処かへ行こうとすると、どうも何かを踏んで転んだようです。
踏んだ所を見てみると、なぜか知りませんがバナナの皮が落ちて転んだようです。
そのせいでパンツが丸見えになってて誰か見ているのかと思うと恥ずかしくなって
すぐ立ち上がってその場を離れます。
婚約破棄した私がどうしてこんな目に遭わないといけないのかと思うと、本当に
情けないし、嫌だなって感じます。
しかもバナナの皮を踏んで転んでパンツが丸見えになるしね。
本当に最悪な日です。
次は幸せになって見せます。
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