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ゴツマの商人
翌日の朝は驚くほど寒かった。昨日、ジルド山の溶岩を体感したためだろうか。レッドは不気味なほどの寒さを感じていた。さらに霧まで出てきて村全体が薄暗い。
「この先の暗い山道を抜けると大きなゴツマという街に出る。そこからヘリコプターでサンガオーのアジトがある山の頂上につく。帰りはグライダーが出ておる」
スケリドは不安そうな顔で言った。
「ご親切にありがとうございます」
レッドが頭を下げるとホージロが
「気を付けて」
と言った。レッドは一晩泊めてもらったスケリドの家を後にし、霧の中へ飛び込んでいった。シャクーはまだ眠っていた。
☆☆☆
血の臭いがする。近くに転がっている怪物の死体からだろう。でも彼らももとは人間だった。レッドはこの世界の惨たらしさを受け入れた。この世界を何とか変えたい。
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