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ぎりぎり脱出艇で爆発前に逃げた毛利まるるとコッド氏が、麻里亜に捕らえられて小惑星に連れてこられている。
ロープでぐるぐる巻きにして逃げられないようにしている辺りは、どこかの作品の影響を受けている。
「ちょっとゆるめてもらえない……?」
「ダーメ、逃げるから」
試しに惑星防衛艦隊側に賠償金交渉をするが失敗、処分してもらって構わないとまで言われる。
「はわぁ、無価値の提督だったなんて」
能力と扱いは別。他社から有能に見える人材でも、その会社では無評価なんてことはよくある。
さっさと転職すればいいのに。出て行く際のケアは必要だけど。
「引き取られないんじゃ……処分だよね」
毛利まるるは暗い顔をしている。
でも海老原遊撃隊は捕虜を大事にする条約に加盟しているし、解放しないだけで処刑なんてことはない。
「えっ? カリブの海賊は船長を海にドボンさせて殺すって聞いたけど」
「大航海時代じゃないし……」
古すぎる情報に、舞宇と麻里亜は苦笑いをした。
「無価値なら放し飼いでもいいよね」
鶏じゃあるまいしと毛利まるるを見る。
晴香のようなレンジャー経験はなさそうだ。脱走するような人には思えない。
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