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惑星防衛艦隊の任務は対海老原遊撃隊からの防衛だけではない。
アンドロメダ銀河側の海賊団が襲いかかることもある。
「4時方向、5時方向に無数の点、黒犬一味です」
「2番艦、3番艦でなくて良かったというべきか」
リーベリー提督が電磁レールカノン砲の準備を指示する。
長距離から正確に賊を片付けていくのだ。
「不利と見た海賊団は撤退していきます」
点は半減、提督は相性について考える。
接近装備しかない2番艦が戦闘した場合は、苦戦必至だった。
トルコ服姿の副官のアブラハム氏が、提督に尋ねる。
「あれはお使いにならないので?」
1番艦の必殺技の存在を示唆する。
「黒犬一味は商船なら脅威でも、我々軍艦にとっては無害だ。必要となったら使うさ」
提督は脱出した海賊の捕獲を、副官に命じていた。
海老原遊撃隊の仮拠点では、麻里亜が提督4番手の流歌に質問をしている。
ローテーションで出てくることはあるが、この艦隊は3艦なので、彼女は2番艦の砲台にいることが多い。
「アンドロメダ銀河って天ノ川銀河に衝突するんでしょ? ガンマ線バーストより危険じゃないの?」
麻里亜には移動先のこの銀河こそ、破壊対象に見えて仕方がない。
「45億年後は、太陽が持たなくて放棄して移住した後になるから、心配ないです」
一体何歳まで生きる気……もしくは永久にコールドスリープする気なのかと、麻里亜に視線を投げかけている。
「2人とも、夕食が出来ましたよ」
「はーい、またレトルト足す野菜工場だよね」
「にく」に飛びつく麻里亜とは反対に、野菜ファーストで食べる流歌が印象的だった。
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