28章 宇宙マヨ焼きそば

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 七海坂の後に来るのは原始イプシロイアという生体管理局中心のチーム。 1番手のフィオラはモデリングの参考になる武器を見に、惑星アドニスの治安の悪い所に来る。 「ATM……こんなんじゃ遊撃隊に勝てないわよ」 非合法の武器商人が現れる。 「姉ちゃん、いい武器……闇ルートのブツありやすぜ」 フィオラを地下室のあるビルに連れて行く。 武器を扱っていることは扱っているが、売るつもりなどなく犠牲者を作って金品を巻き上げるだけの商売だ。 「武器は入り口でお預かりします。火気厳禁で」 いいミサイルは確かに破壊力が大きい。フィオラは無用心に武器を手渡す。 奥の部屋に誘導されると、部屋の電源が落とされ真っ暗になった。 「ふふっ、かかったな……!」 暗闇の中に敵らしい影が2つある。後は銃でフィオラを撃つだけだ。 背後に武器はあるが、正面に撃つ分には構わない。 ところが―― c7c5b68d-9f87-4334-b4de-3fcac7de3948 「アニキ。どうしやす……!?」 「奴は1人だ! 暗視スコープを付けているのはこちらだけだ。撃て、撃て!」 武器持ちに手加減など考えられない。少女相手とは思えない弾数が撃たれる。 壁に何かが叩きつけられる音がして、死んだと思った弟分が照明を戻す。 声が聞こえた。 「武器見せてもらう都合上撃たなかったけど」 フィオラは生体に包まれていて、武器を2人に向けている。 怪獣のような異形の姿に変わっている。中は少女でも外があれでは倒せない。 「見せてくれるの? 死ぬの?」 武器商人と弟分は土下座をして謝ると、非合法の武器の場所に案内した。 「劣化ウラン弾ね……良さそう」 仕様書だけ買って帰る。
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