28章 宇宙マヨ焼きそば

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 粉々になった筐体からレナが這い出してくる。本人は大丈夫だけど敗北だ。 解説席の麻里亜は息を飲んでいる。 「レナだから良かったけど、他の子だったら死んじゃってたね……」 生体管理局勢と対戦する時は、弱い子は当てられない。 「怪我の検査……」 レナは検査を断り、元気そうに悠結(ゆゆ)と親睦の温泉に向かった。 「……あの人、身体の構造どうなってるんだろう……?」  次の日。3戦目のルリアーユ=アリスティーチは悠結(ゆゆ)と会議をしいている。 アリスティーチ家は原始イプシロイアのスポンサーにして最高の生体戦士の系譜だ。 「ルリア姉さま」 悠結(ゆゆ)は前回の黒劇団メフィスト戦の負けを話に出す。次は勝ってと言ってくる。 「相手の神流という子も前回負けてるみたい」 「七海坂唯一の魔王・時埜(ときの)ね。悠結(ゆゆ)とどっち強い?」 悠結(ゆゆ)は即決で自分と答える。 ルリアーユはイプシロイアの序列は2位だけど、悠結(ゆゆ)と同じくらいと言われている。 だが、黒劇団メフィストの2番手と戦って力は半分くらいに落ちている。 「もし姉さまが神流に殺されたら、法事はやってあげる」 悠結(ゆゆ)の職は巫女らしい。法事のほとんどは神職がやるのでサポートだ。 「あなたはいいわね」 対戦数が少ないので序列が下だけど、悠結(ゆゆ)は無敗。 上に上がってきてメフィスト本人と当って散ればいいと思ってしまう。 「メフィちゃんも無敗だよね」 「その呼び方違和感あるよ。「あの悪魔」でいいとおもう」
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