28章 宇宙マヨ焼きそば

29/30
前へ
/1997ページ
次へ
 異形の鋼鉄の生物(使徒)と化した戦車(ボス)放つ、大砲というより超小型超新星(ノヴァ)。 特殊弾は初めから存在しなかったような雰囲気になっている。 間髪入れずに次の攻撃がある。  時埜(ときの)はミカを指差す。これから出すのは最終奥義。 「Dies ist der sieg(これが勝利よ)」 ー時空改変・時の魔王ー 時空を細かく裁断し、そこにいる者の命を絶つ。 ハサミのような自律兵器(オートマニューバ)が筐体内を走り回る。 「あっ、ミカを助けないと」 観客席にいた妖精たちの女王グリエが惨劇に気付く。ミカの時空の次元をずらす。 手遅れに近かったが、なんとかミカを安全な場所に転送させる。 時埜はミカの生命反応を感じている。何かされたかなと腑に落ちない顔をする。 「このボロきれ、まだ生きている……?」 係員鶯弥の感想。気の毒なくらい痛めつけられたミカは担架で運ばれていった。 上位の差はえげつないほどあることを思い知らされる。  鶯弥の買ってきた焼きそばの材料で、フィオラの歓迎会が開かれている。 「ごめんよ、あたしなんかのために」 「フィオラちゃんだけじゃなくなりました!」 ミカ=グレイブランドも置いていかれることになっている。 原始イプシロイアはルリアーユとメルキドーラが帰る。悠結はもう少し滞在するらしい。
/1997ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加