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「大晦日」
〇江戸・湯島
大晦日の夕方
湯島の町内を見回る
辰吉と千代松
湯島は主に
寺院や武家屋敷が多く
そこを中心に
商家や長屋が立ち並ぶ
各家庭は既に大掃除を終える
各店も閉め
新年の準備をしている
「一部」を除いて
賑やかさは無い
裏路地、小道を
都度確認する千代松
千代松「ここも異常なし!」
張り切る千代松
対照的に気怠い辰吉
道端で寛ぐ
野良猫を手なずける
辰吉「はーい。ここも異常なーし」
千代松「おい!ちゃんと見張ってくれよ」
辰吉「お前こそ
少し張り切りすぎなんだよチョンマ。
第1こんな年の瀬に
暴れてお縄に掛かったら、
それこそご近所さんに決まりが悪い。
今日は厳かに過ごすのが礼儀ってもんさ」
近くで「1部」の
騒ぎの声が聞こえる
千代松「そうも言っていられないぞ」
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