「大晦日」

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辰吉「んな訳ねえだろ。 さーて 生真面目男のへっぴり腰を見納めた所だ。 さっさと見廻りを終わらして 遊びに行くかな!」 千代松「何を言っているんだ? 今日(大晦日)は 神田明神の御社殿で 組を上げての 「年籠り」をするんだろ?」 辰吉「はぁ!?ふざけんなよ! こうして年の瀬も休み無く 働かされてんのに 何もせず籠りだ? 冗談じゃねえ!遊び呆けてやる」 千代松「しょうがない。 じゃあもう切り上げて良いから 近場で遊んで来いよ」 辰吉「嫌だ! この辺りは陰間茶屋しかねえもん! 女々しい野郎を抱いて 何が良いってんだ! 男なら吉原で姫納めだろう」 千代松「(ため息) 吉原もそろそろ締まる。 しかも三が日は休みだ」 辰吉「えー!何で!」
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