父との再開

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父の身体には多くの計測器やパイプが繋がれている。また顔の左半分は包帯で覆われている。そして父の身体を見た私は衝撃を受けた。 「・・パパ・・左手が・・」 父の左手は上腕から先が切断されていた。横で母が嗚咽を漏らした。 父のベッドの横に若い医師が立っている。その医師が口を開いた。彼は日本語で私達に話し掛けてくれた。 「奥様、お嬢様。私はドクターの手術を担当したマヒドラ・シャーラと言います。私はドクターの支援で日本の帝国大学医学部を卒業し、このカリフ大学病院で外科医をしています」 私と母は彼の綺麗な日本語に驚きながらも父の衝撃的な状況に声も出せなかった。 「ドクターは爆弾の破片で左目、左脳の一部を損傷しています。また左手も酷い状況だったので切断するしかありませんでした。そしてテロリストの銃弾の一部がボディーガードの身体を貫通し、右肺、肝臓、その他腹部を大きく損傷しています」 私と母は、余りにも酷い父の状況に大粒の涙を流すだけだった。 「手術前、意識の有ったドクターは私に『妻と娘に逢いたい』と仰いました。そこで私は大統領にお願いし、貴女方を日本から呼び寄せて貰いました。そして何とかドクターの命を繋ぐことが出来ています。しかし、この命の炎は消える寸前です・・」 私達は大きく目を見開いた。 「もう直ぐドクターは麻酔から覚めると思います。意識が戻るかは保証出来ませんが、ドクターがどうしても貴女方に逢いたかった想いを成就させたいのです」 私達は彼の言葉を聞きながら何回も頷いていた。
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