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一人の女の子が、心配そうに近づいて、笛吹きの肩をポンポンと叩く。笛吹きはビクともしない。鼻に掌をかざして、息をしているのか確かめる。そして、胸に耳を当て、心臓がちゃんと動いているか確かめる。女の子は、立ち上がり、みんなを見回し、悲しそうに首を横に振る。子供たちは顔を見合わせ、口々に喋り出す。
「死んじゃったの？」
「まさか、笛吹いてただけだよ？」
「でも何かの病気なのかも・・・」
男の子が恐る恐る近づいて、笛吹きの瞼を指で開けようと顔を近づけた時、突然笛吹きは目を開き、飛び起きる。びっくりした男の子が尻餅をつき、笛吹きはクラリネットを吹いて最高音までグリッサンドする。
子供たちは飛び上がって大喜び。
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