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それから少年は3日間、神社には寄らず真っ直ぐに家に帰った。猫のことが心配だったが、どうにも行く気にはならなかった。
彼の両親は彼の帰宅が急に早くなったことを不思議に思ったが、これといって何か言ったわけでも無かった。
少年はずっと金髪男のことを考えていた。勉強をしているときも、風呂に入るときも、厠に行くときも、学校にいるときも、いつもいつも。
何故あの男はあんなにも恐ろしかったのだろう。それよりも誰だったのだろう。あのおかしな色の頭は何だったのだろうか。僕を見ていたが、何か用があったのか。だいたい、見つめられただけであれ程の感覚を覚えるのはおかしい。顔が無表情だったからだろうか。
ともかく、少年は猫が非常に心配であった。
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