濁った『セカイ』に咲いた花

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濁った『セカイ』に咲いた花

季節替わりの風が悪戯に鼻をくすぐるこの頃 相変わらず時は足を止めずに無常に流れてゆく  不思議だねこの静けさは こうして時が刻まれていくのは 瞼閉じれば続きが見られそうなほど記憶のなかで息づいてるのに 嘘みたいだね もう会えないなんて しばらくポカンとして 泣けてきたのはだいぶ後だった なんでだろう存在の大きさって失ってから気付くのは  そこにいるのが当たり前だとばかり思ってた これが現実じゃなくてフィクションだったらよかったのにね あのドラマみたいに あはは、世の中なんて本当のことなんてなんにも見えてないんだね あはは、知らないほうが幸せなことばかりだね 滑稽だよ、世の中なんて どれが真実? どれが真相? 誰が味方? 誰が×× 滑稽すぎて笑いが止まらなくなる   これが  現実?    変わりたいと願う者 変わりたくないと願う者 どちらが悪いわけじゃない だから哀しい だれかのためにだれかが犠牲にならないといけなかったの? 強い者の下に弱い者は膝まづかなきゃいけないの? 尊重という言葉は存在しないの? この『セカイ』には 支配と服従の色で濁っている この『セカイ』は 濁った『セカイ』に花が咲いた 大きな絆の力で 濁った『セカイ』に咲く花は美しかった その栄光は伝説になるだろう 濁った『セカイ』に咲いた花 その花は記憶の中で永遠に枯れはしないだろう そして願ってる いつかまた出逢えることを  だからお別れの言葉はきっとだれも言わないよ これはさよならじゃなくて「またね」だよね?
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