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「その話はお父さんに聞いたの？」
アンジーに訊かれて首を横に振るマギー。
「私....見えちゃったんです」
「見えた？」
「10歳になった頃、突然魔眼が発動して色んな物が見えちゃったんです」
「マギー、それって....」
「不思議ですよね？イッポンスギさん」
イッポンスギ？
お爺さんじゃないのか？
「ただ、それが見えたのはお母さんのお墓でお祈りした時だけで....その時にお父さんとお母さんの馴れ初めとか、お母さんが魔族だったとか....お母さんが何故死んでしまったとか....」
「ちょっと待てマギー、お母さんの死因も見えたのか？」
「はい....」
「それは....」
「魔王に....魂を奪われました」
魔王？
魂を奪う？
何だそれ？
「詳しくは分かりません、ただお母さんが自分の魂と引き換えにお父さんや私の安全を願い出たようです」
その口約束を守るとは....ずいぶんと真面目な魔王だな。
「魂を懸けた魔族同士の約束事は決して破られる事はないそうです」
なるほどな。
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