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「さて、では本題に入るぞ」
マギーも泣き止んで俺が出した菓子パンをニコニコしながら食べている。
「あいつらの目的が何なのかは分からないが、俺は魔族が絡んでいる気がする」
「師匠」
「ん?」
「確か魔族の中に幻術を使う妖狐族がいると聞いた事があります」
「妖狐族?」
「あれ?妖狐族は魔族とは一線引いていなかった?ジャッキー」
「うん、僕もそう思ってたけど何年か前に里を捨て魔界へ移ったらしいんだ」
引っ越したって?
「あ、それなら」
マギーがあんぱんを食べるのを止めた。
「狐の魔物が魔界へ行ったのは首領が亡くなったからだと」
へ?
「マギー、そんな事も分かるのか?」
「はい、何となく頭に浮かびました」
「首領が死んでどうなった?」
「それまで統制の取れていたのは全て首領がいたからで、首領が亡くなってすぐにその後継者が魔王と契約したようですね」
後ろ楯か。
「あ、イッポンスギさん勘違いしているかも知れないけど」
アンジーが割って入る。
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