空間

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目を覚ましたら白いベッドの上に、寝かされていた。体を起こし辺りを見渡すも、何もない殺風景な白い空間だった。 でも、その中は寒くもなければ暑くもない、それなりに温度は良かった。 広さはおそらく、二十畳程の広さだった。 ベッド以外何もないためか、かなり広く感じる。 ベッドの上にいつまでいても仕方ないから、ベッドから降りて、地面に足をつける。 ヒンヤリとしたタイルで冷たい。 ペタペタと足音を立てながら、端から端まで探索をしていく。 誰が何の目的で連れてきたのかはわからないが、この空間に入れた出入り口くらいはあるだろうと思い、探す。 でも、不思議と逃げたいとか、叫び声をあげようとは思わなかった。 別にずっとここに居てもいいかな……なんて、思う。何故だかわからないけど。 全ての壁という壁、扉がありそうな場所を探したが、何もない平らばかりだった。 私は、また白いベッドがあった場所へと戻ると、ベッドの前にパンとコップの中に入った水が置かれていた。 この短時間で誰が置いた? いや、そもそも人が出入り出来る場所などなかったはずだ。 ……もしかして、天井から? 私は、天井を見上げてみた。 眩しい照明が目に当たるも、“これ”を持ってくるような形跡はなかった。
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