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眠いのに。
すげぇ眠いのに、なんとも言えないモヤモヤ……いやムラムラ……がどこからかやってきて、俺はそれに巻き込まれてる。
夢……のような……でも映像を結ばないそれは意識を目覚めの岸辺に追いやって、俺はじわじわと現実感を取り戻し始めた。
「ん……」
朝から蒸し暑い部屋の、木目に特徴がある天井が目に入ると同時に自分がされてることをはっきり認識する。
「透也……」
非難するようにムラムラを引き起こす犯人の名を呼ぶと、「おはよ」と至極ご機嫌な声が間近でする。
今朝も相変わらず素っ裸な俺の隣に自分は服を着てる透也が寝そべり、あろう事か俺の勃ち上がったモノをゆっくり扱いてる。
「何してんの……」
寝起きの掠れ声に、「何って見てそのまんまよ。朔ちゃんのチンコ扱いてる」って、透也が手の動きを早くする。
「……っだからっ!……なんで扱いてんだよっ……あっ……」
「なんでって。可愛い寝顔の朔ちゃんが裸で前、おっ勃ててたからさーーそんなの、ご奉仕させて頂こうかなーってなるじゃん」
「朝勃ちだろ……っ」
「ちょうど良かったよね。手間が省けて。毎朝毎朝誘惑してくるから、我慢すんの大変だったのよ?もう我慢しなくていいもんね」
「わざとじゃ、アッアッ……ッアァッ」
自分でするよりも数倍気持ちがいいソレに抗う事なんか……
前腕で自分の口元を押さえて、それでも鼻の奥から高い声が漏れて……
昨日の晩……指摘された自分の気持ちを受け入れざるを得なくなった俺を透也はベッドに連れ込んで、再燃させたあの夜の熱にまた巻き込まれて2回もイかされたのに、朝っぱらから……
息を乱して射精感に満たされてくたりと横たわって……そしたらティッシュで俺のを拭いたらしい透也が、俺の片脚の膝裏に手をかけてぐいっと胸に付くように折り曲げてさ。俺は思わずぎょっとして目を開けた。
「何……」
「何って。次は俺の番」
透也が朝の空気には不似合いな色っぽい顔をして、指で……俺の……少なくとも記憶の限り人に見せたことも触らせたこともない場所に触れて……
「ちょ……っ嘘だろっ」
「何が嘘なの。自分だけいい気持ちになって。ずるい」
「お前が勝手にやっっ……い、」
透也の指の先っちょがケツのソコを押して……反射的に体が強張って、俺はぐわっと体を起こして透也の手から逃げ出した。
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