第一章 散るならば春に

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「あ、夏目室長だ!!今日も走っていて、可愛い!!!」 「本当だ!!可愛い!!!美少年というよりも、今のところ美少女よね……頬擦りしたい!!」  俺は見た目が五歳児になっているので、公安でも存在はシークレットになっている。だが、こんなに周知されたシークレットなどあるのか。通りすがりの職員までが、俺の名前を知っていた。 「あ、夏目室長だ。可愛い!!!迷彩服が似合っている。ワイルドのつもりなのかな?凄く、可愛い!!!!」  俺が顔を隠そうとサングラスをかけると、今度は、周囲一帯が吹き出して笑っていた。 「プップププ、サングラスしても可愛いままよね……それに……」 「プププッ、本当に、大人ぶっている子供みたいで、やんちゃ過ぎ……可愛い!!」  俺は大人なのだ。大人ぶっているのではない。
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