第三章 散るならば春に 三

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 だが、俺達は坂之上ではなく、部外者だ。 「坂之上は大きくなり過ぎて、自身を喰い始めた蛇のようです。だから、後を継ぐのは外部の者でもいいのです。ぶっ潰す勢いで、旧勢力と戦う気力があればいい」 「……あの、俺は坂之上の跡目を目指していませんが?」  坂之上は、一瞬、目を光らせたが、直ぐに隠し、笑顔になっていた。 「巻き込まれたのですよ。もう抜け出せません」  坂之上は、俺達を逃がすつもりもないらしい。
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