火曜日*ふたり暮らしをはじめます。

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スタスタと大幅で歩く後ろ姿に、一定の距離を保ちながら、小走りでついていく。 何だかんだ言いながら、やっぱり優しい人……。 浅羽睦月くん……。 頭の中で、名前を呼ぶ。 揺れる後ろ姿に重なって、パッと何かが脳内で過ぎった。 ……あれ? 今、何かを思い出しかけたような……。 「浅羽くん」 「話しかけんな」 「ごめんなさい。……私、あなたとどこかで会ったことがありませんか?」 一瞬、彼の肩がピクッと反応したように見えたけど、 「ない」 即答されたから、きっとそれは勘違いだったのだと思う。
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