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「とっても良い湯だったわよ。春斗も早く入ってきなさいな」
「髪くらい乾かしてから寝ろよ」
巻いてあるタオルを取って、ごしごし髪を拭いてやる。
「いい気持ちー。春斗のもやってあげるわね」
「頭皮マッサージ付きでお願いしたいね」
「調子に乗るな!」
ぺしっと頭を叩かれて、脱衣所へと追いやられた。
風呂は、予想通りすごく良かった。
滑らかなお湯が、肌に纏わりつく感じが心地良い。
「こんな風呂に毎日入ったたら、知絵はもっと綺麗になってしまうのか」
つい、知絵の入浴シーンを想像してしまい、顔が青くなる。
「はっ!なんてことだ……最近俺の気持ち悪さに、拍車がかかっている……」
自分の気持ちを知られてしまってから、歯止めが利かなくなっている節がある。
溜息を吐きつつも、髪の毛を拭いてもらうことを楽しみに、意気揚々と風呂場から出るのであった。
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