序章

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真っ青な顔をしながら一点を見つめ、しんと静まり返るのは、先程まで眠っていたであろう恰好をした面々。 その視線の先にあるのは、冷え切った土の上に広がるおびただしい量の赤。 物音一つしない暗がりで、時折ぽたりと落ちるのは、温かな雫。 その間、空から見下ろす満点の星たちが、何かを責め立てるかの様に煌めいていた。
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